「首つりの力学」を論じた珍しい論文が見つかったので先生に報告したら、それはおもしろいから見せろというので学校から借りてきて用立てた。それが『猫』の寒月君の講演になって現れている。高等学校時代に数学の得意であった先生は、こういうものを読んでもちゃんと理解するだけの素養をもっていたのである。文学者には異例であろうと思う。

寺田寅彦『夏目漱石先生の追憶』より

 

 

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